調査ファイル
アメリカの企業調査|取引先の確認・採用前のバックグラウンドチェックと現地法人の不正対策
アメリカの取引先が過去に訴えられていないかは、連邦裁判所の記録を検索するPACERで、日本からも調べられます。
ただ、取引先の事業の実態や採用候補者の経歴、現地法人の社員の不正は、記録だけでは分からず、現地で確かめる必要があります。
確かめないままでいると、実態のない会社に代金や出資金を払い込んだり、経歴を偽った人を管理職に迎えたりするおそれがあります。
探偵が現地で確かめた事実があれば、取引や採用、社員の処分を書類だけに頼らず判断できます。
本記事では、アメリカの企業調査について、取引先について現地で調査する事項、採用前の経歴確認で守る公正信用報告法(FCRA)の手順、社員の不正に関わる法律が分かります。
アメリカの会社や人材の確認、現地法人の不正に関するご相談を、無料で受け付けています。
アメリカの取引先・出資先・採用候補者の確認

アメリカの会社と契約する前や現地の人材を採用する前に、まず確かめたいのは、相手が説明どおりの会社や人物かどうかでしょう。
ここでは、記録で分からないことを現地で調べる事項と、採用前の経歴確認の決まりを確認できます。
取引先・出資先について現地で調査する事項
州の登録や訴訟の記録では、株主や、登録した所在地で実際に事業を行っているかまでは分からないため、探偵が現地で調査するのは、主に次の事項です。
- 登録した所在地に事務所や倉庫があり、人が出入りしているか
- 経営陣や主な関係者の経歴と、業界での評価
- 過去の取引先や提携先と、取引の実績
- 訴訟や規制への違反の有無
州の記録で分かった役員の名前から現地で経歴や評価を確かめれば、相手の説明が事実かを判断できます。
出資や買収の際の調査の内容は、海外デューデリジェンス調査のページで確認できます。
引用元:デラウェア州会社局|Frequently Asked Questions、カリフォルニア州務長官|Information Requests、カリフォルニア州|Corporations Code §1502
採用候補者の経歴確認とFCRA
現地法人の管理職などを採用する前には、候補者の学歴や職歴、資格、犯罪歴などを確かめるバックグラウンドチェックを、探偵に依頼できます。
米国での採用の判断のために、経歴の調査を事業とする会社から報告を取り寄せる場合は、公正信用報告法(FCRA:Fair Credit Reporting Act)の手順に従います。
報告を取る前に、そのことだけを書いた書面で本人に知らせ、書面で同意を得る必要があり、この知らせを応募書類の中に入れることは認められていません。
近所の人や知人への聞き取りで人柄や評判を調べる報告の場合は、最初に依頼した日から3日以内に、本人へ書面で知らせることも求められます。
報告の内容を理由に不採用などの判断をする前には、報告の写しと、本人の権利を説明した書面を渡します。
犯罪歴については、カリフォルニア州では従業員5人以上の会社が、ニューヨーク市では4人以上の会社が、条件付きの内定を出すまで、尋ねることも考慮することもできません。
カリフォルニア州などでは、学歴や職歴の確認と、内定後の犯罪歴の確認を分けて手配することになります。
海外の人材の経歴確認で調べる事項は、海外バックグラウンドチェックのページで確認できます。
引用元:米国連邦法典|15 U.S.C. §1681b、§1681d、米国連邦取引委員会|Background Checks: What Employers Need to Know、カリフォルニア州|Government Code §12952、ニューヨーク市人権委員会|Fair Chance Act
現地法人の社員の不正とアメリカの法律

アメリカの現地法人で購買や営業を任された社員が、取引先から見返りを受け取ったり、退職の際に技術や顧客の情報を持ち出したりして、会社に損害を与えることがあります。
こうした不正は、連邦や州の法律で罪や訴えの対象になります。
ただ、不正を理由に社員を解雇しても、その判断が差別や報復によるものだとして、会社が訴えられることがあります。
ここでは、社員の不正に関わる法律と、処分の前に確かめることを確認できます。
横領と取引先からの見返り
カリフォルニア州の刑法503条は、任された財産を不正に流用することを横領(embezzlement)と定めています。
同じ刑法の641.3条は、社員が雇い主に知られないまま、立場を使う見返りに取引先などから金品を要求したり受け取ったりすることを商業賄賂(commercial bribery)とし、渡した側や申し出た側も同じ罪に当たります。
この「社員」には役員や取締役も含まれ、見返りが250ドル以下なら対象外で、1,000ドル以下なら1年以下、1,000ドルを超えると最長3年の拘禁などの対象です。
探偵は、見返りが疑われる社員と取引先のつながりを、現地での聞き込みや公開されている記録から調べます。
社員と取引先の癒着を立証する証拠については、ビジネスにおける癒着の記事でも確認できます。
引用元:カリフォルニア州|Penal Code §503、§641.3
営業秘密の持ち出し
営業秘密を不正に取得されたり使われたりした会社は、州をまたぐ取引や外国との取引に関わる製品・サービスの営業秘密であれば、連邦の営業秘密保護法(DTSA:Defend Trade Secrets Act)により、連邦裁判所に民事の訴えを起こせます。
刑事では、経済スパイ法(Economic Espionage Act)により、営業秘密を盗んだ人は10年以下の拘禁などの対象となります。
外国の政府などの利益になると意図して、または知って盗んだ場合は、15年以下の拘禁または500万ドル以下の罰金などの対象です。
探偵は、退職する社員の転職先や設立した会社を調べ、持ち出しが疑われる経緯を示す事実を報告します。
引用元:米国連邦法典|18 U.S.C. §1836、§1831、§1832
社員を処分する前に確かめること
カリフォルニア州の労働法2922条は、期間の定めのない雇用は、相手に通知すれば、どちらの側からも終わらせられると定めており、これは随意雇用(at-will)と呼ばれます。
随意雇用でも、懲戒や解雇の判断に、人種、肌の色、宗教、性別、出身国、40歳以上の年齢、障害、遺伝情報を考慮することは、米国の雇用機会均等委員会(EEOC:Equal Employment Opportunity Commission)が所管する法律で禁じられています。
差別の申立てや社内の調査への協力を理由に、社員に不利益を与えることも禁じられており、処分がこうした理由によると受け取られれば、申立てや訴えを起こされるおそれがあります。
これらの法律が適用されるのは主に従業員15人以上の会社で、年齢による差別の禁止は20人以上の会社が対象です。
州の法律で解雇の理由を制限している例もあり、モンタナ州では、試用期間を終えた社員を正当な理由(good cause)なく解雇することが不当解雇(wrongful discharge)にあたると定められています。
不正の事実を日時や取引の記録で示せれば、差別や報復ではない処分の理由を説明する材料になります。
引用元:カリフォルニア州|Labor Code §2922、EEOC|Prohibited Employment Policies/Practices、Retaliation、米国連邦法典|42 U.S.C. §2000e、モンタナ州|MCA 39-2-904
人物を調べる際に守る個人情報の決まり
カリフォルニア州の消費者プライバシー法(CCPA:California Consumer Privacy Act)は、従業員や応募者の個人情報を対象から外す例外が2022年12月31日で失効し、2023年1月からはこれらの情報にも適用されています。
対象は、年間の総収入が2,662万5,000ドル以上の事業者などで、カリフォルニア州に住む従業員や応募者は、自分の個人情報を知る権利や訂正を求める権利などを持ちます。
社員の不正の疑いを調べる報告は、FCRAの条件を満たせば消費者報告に当たらず、採用のときのような事前の書面の同意は要りません。
その報告をもとに処分した後は、報告の要旨を本人に知らせる必要があります。
報告書には、いつ、どこで、何を確認したかを記録するため、本人に要旨を知らせる際の説明にも使えます。
引用元:カリフォルニア州司法長官|California Consumer Privacy Act (CCPA)、カリフォルニア州プライバシー保護局|Frequently Asked Questions、米国連邦法典|15 U.S.C. §1681a(y)
アメリカ調査の流れと費用
取引先の確認や経歴確認、不正の調査の期間と費用は、調べる州や対象の数によって変わります。
アメリカでの調査は、現地で対応できる調査員と連携し、調査の目的に応じて方法を決めます。
ここでは、ご依頼から報告までの手順と、参考料金を確認できます。
ご依頼から報告書の提出まで
最初に、調査の対象となる会社や人物、確かめたい事項、会社が登録している州など、判明している範囲の事実をお伺いします。
- ご相談(電話・メール・LINE)
- ヒアリングとお見積り(無料)
- ご契約(調査目的・期間・費用・報告方法を書面で確認)
- 予備調査と本調査
- 調査報告書の提出
ご相談と調査結果のご説明は日本語で行い、英語での現地とのやり取りをご依頼者が行う必要はありません。
詳しい手順は調査の流れで確認できます。
アメリカ調査の参考料金
アメリカでの調査の参考料金は、次のとおりです。
- 法人・企業が対象:難易度★ 550,000円(税込)〜、★★ 825,000円(税込)〜、★★★ 1,650,000円(税込)〜
- 個人が対象:難易度★ 330,000円(税込)〜、★★ 550,000円(税込)〜、★★★ 770,000円(税込)〜
- 出資・買収の際の海外デューデリジェンス調査:★ 330,000円(税込)〜、★★ 660,000円(税込)〜、★★★ 1,100,000円(税込)〜
費用は、対象の数、調査の難易度、範囲と深さ、事前に分かっている情報の量によって変わります。
調べたい会社や人物と、知りたい情報をはっきりさせて調査範囲を限定すれば、無駄な費用を避けられます。
参考料金は海外バックグラウンドチェックと海外デューデリジェンス調査のページにも掲載しています。
アメリカの企業調査でよくある質問
アメリカの会社の登記は日本から確認できますか?
はい、州の公式サイトで確認できます。
会社名や設立日などは州の公式サイトで確認でき、カリフォルニア州では役員の名前も分かりますが、株主はデラウェア州でもカリフォルニア州でも記録に載っていません。
アメリカ人の採用候補者の経歴を調べられますか?
はい、調べられます。
学歴や職歴、資格などを確かめるもので、米国で採用する場合は、FCRAの手順に沿って、会社が本人から書面の同意を得ておく必要があります。
アメリカの探偵ライセンスがないと調査できないのですか?
いいえ、日本からご依頼いただけます。
当社には米国の探偵ライセンスを持つ調査員が在籍しており、現地で対応できる調査員と連携して調査します。
個人の方のご相談は、内容に合わせて次の窓口をご覧ください。
- 浮気・不倫の調査:浮気調査相談室
- 家族・知人の人探し:人探し調査の専門窓口
- そのほかの個人のご相談:ファミリー調査事務所(アメリカの調査)
アメリカの企業調査なら、ご相談ください
契約や採用の期限が迫ると、相手の説明を一つずつ確かめる時間は取りにくくなります。
取引や出資を検討するときは、まず相手が登録した州のサイトで登録の内容を確かめておけば、現地で調べる事項を絞れます。
採用候補者については、本人の書面の同意を得たうえで、学歴や職歴、資格を確かめられます。
現地法人の社員の不正が疑われる場合は、処分の前に不正を日時や取引の記録で確かめておけば、処分の理由を説明する材料になります。
当社に在籍する、米国の探偵ライセンスを持つ調査員と現地の調査員が連携し、判断に使える報告書をお渡しします。
会社や人物の名前と、判明している事実だけでもご相談いただけます。
24時間受付のフリーダイヤル0120-862-506でも、ご相談をお受けしています。
ご相談とご依頼までの流れ
-
まずはフリーダイヤル・お問い合わせメールフォーム・LINEよりお問い合わせ下さい。問題の概要や状況をお聞き致します。
-
無料面談にて、電話やメール、LINEにて無料相談頂いた内容の詳細をお聞きし、お手伝い出来る調査やサポートをご提案致します。その際、お見積りをご提示致します。
お見積り内容には、調査期間・調査員数・調査方法・調査報告書の作成費などが含まれています。 -
お見積り金額・調査内容に十分ご納得頂けた場合、委任契約のお手続きに入ります。下記書面に署名捺印をして頂き、契約完了となります。書面には、調査目的・期間・費用の詳細・調査結果の報告方法・個人情報の取り扱いなどが記載されています。
-
契約書面を基に予備調査、本調査の順に調査を実施します。その際、随時途中経過をご報告致します。追加調査が必要な場合は、都度ご相談下さい。
-
全ての調査終了後、書面もしくはデータにて調査報告書を提出致します。必要に応じて各種専門家のご紹介やアドバイスなどのアフターサービスも行なっております。
お問い合わせ
ご相談は、プライバシー 秘密事項厳守で承ります。














