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業務上横領で民事訴訟を起こすための必要な証拠と手順を探偵が解説

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業務上横領で民事訴訟を起こす際には、立証できる証拠収集と適切な手順を踏むことが不可欠です。

業務上横領の影響を最小限に抑え解決をはかるためには、民事訴訟の準備は綿密に進める必要があります。

この記事では、業務上横領の民事訴訟を提起するのに必要な証拠証拠収集から裁判所での審理までのプロセスを詳しく解説します。

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業務上横領とは?

ここでは、業務上横領の概要や、業務上横領の罪など解説します。

業務上横領の概要

業務上横領は、会社や組織の財産を不正に自分のものにする重大な犯罪行為です。

つまり、業務上横領とは従業員が職務上の立場を利用して、会社の金銭や物品を不正に着服することです。

業務上横領が深刻な問題とされる理由は、窃盗以上に被害額が大きくなる場合が多く、最悪のケースでは会社が倒産するケースもあるからです。

具体的には、経理担当者が会社の資金を私的な口座に移すことや、在庫管理者が商品を無断で持ち出して転売するといった事例が挙げられます。

業務上横領は会社に直接的な経済的損失をもたらすだけでなく、企業の信用やブランドイメージにも大きなダメージを与える可能性があります。

業務上横領の罪

業務上横領は刑法上の犯罪であり、懲役刑や罰金刑の対象となります。

業務上横領罪は、刑法第253条に規定されており10年以下の懲役に処せられる可能性があります。

この刑罰は、単純横領(5年以下の懲役)と比較しても重いものとなっています。

さらに、民事上の責任も問われ、損害賠償請求の対象となります。

業務上横領は単なる不正行為ではなく、会社に重大な影響を及ぼす犯罪行為です。

業務上横領で民事訴訟を起こすために必要な証拠

業務上横領で民事訴訟を起こすには、証拠が必要です。

本人が業務上横領を認め、自白していたとしても証拠を十分に揃えましょう。

ここでは、民事訴訟を提起するのに必要な証拠を解説します。

防犯カメラの映像

防犯カメラの映像は、業務上横領の証拠として非常に強力です。

映像は、実際に不正行為を行なっている様子を視覚的に捉えることができるため、裁判所で説得力のある証拠となります。

防犯カメラは、従業員が金銭や物品を不正に持ち出す瞬間や、不審な行動をしている様子を記録できます。

防犯カメラの映像は不正行為瞬間を客観的に残せるので、民事訴訟において強力な証拠になります。

横領に使用された書類

業務上横領の証拠として、不正行為に使用された書類も非常に有力です。

これらの書類は、不正行為の具体的な内容や規模を示す直接的な証拠となるため、民事訴訟において強力な証拠となります。

具体的には、偽造された請求書改ざんされた帳簿不正な支払い指示書などが含まれます。

これらの書類を確認すれば、どのようにして会社の資産を不正に流用したかを明確に証明できます。

また、これらの書類は、被害額の算定にも重要な役割を果たします。

正確な損害額を立証することは、適切な賠償額を請求する上で不可欠です。

ただし、これらの書類の取り扱いには注意が必要です。

証拠として提出する前に税理士などの専門家のアドバイスを受けましょう、

メールなどの電子データ

業務上横領の証拠として、メールなどの電子データも有力な証拠になります。

これらのデータは、業務上横領をした社員の意図や行動を示す重要な証拠となるため、民事訴訟において重要です。

具体的には、不正な取引に関するメールのやり取りや、不審な資金移動の指示を含むチャットログなどが含まれます。

これらの電子データは、横領行為の計画や実行の過程を時系列で追跡することができ、意図や関与を明確に示すことができます。

業務上横領の証拠を収集する場合でも、メールを確認する際はプライバシーを保護する必要があります。

データの改ざんや削除を防ぐため、専門家の助言を得ながら証拠として提出するために準備しましょう。

財務上の記録

財務上の記録も業務上横領を裏付けるための必要な証拠です。

財務上の記録も組織の経済的影響や不正流用された資金の流れを追跡できるからです。

例えば、不自然に動いた資金の流れや経理報告書の不一致は、横領行為の証拠の1つになります。

財務上の記録の数字は客観的な事実を示すため、証拠として極めて大きな影響力を持ちます。

また、これらの財務記録は、被害額の正確な算定にも不可欠です。

適切な損害賠償額を請求するためには、具体的な金額の裏付けが必要になります。

ただし、これらの記録の解釈には専門的な知識が必要なことが多いため、税理士などの専門家の協力を得るようにしましょう。

業務上横領で民事訴訟を起こすための手順

民事訴訟を起こすには適切な手順があります。

ここでは、その手順について一つづつ解説します。

証拠収集と事実関係の調査

業務上横領で民事訴訟を起こす際の最初のステップは証拠収集と事実関係の調査です。

先に述べたとおり、収集された証拠が訴訟の成否を大きく左右します。

調査内容には、財務記録の精査、関係者へのヒアリング、防犯カメラ映像の確認などが含まれます。

これらの調査を通じて、横領の手口、被害額、期間などを明確にしていきます。

また、動機や背景も可能な限り把握することが重要です。

解明できれば、他に同じような動機を持つ人に対して対策を講じることができます。

ただし、プライバシーを侵害したり、違法な証拠収集は後の訴訟で不利に働く可能性があります。

そのため、弁護士や探偵などの調査員と連携し、適切な方法で証拠を収集するようにしましょう。

本人に事情聴取

証拠が揃ったら、本人に事情聴取するようにしましょう。

証拠収集後に事情聴取をする理由は、証拠を揃えていないと本人に問いただしても、言い逃れされてします可能性があるからです。

聴取内容は、本人の許可を得た上で録音し、不正行為を認めた場合は横領行為の日時、金額、方法などを確認した上で書面を作成し、本人に署名させると証拠になります。

認めない場合には、弁明書や聴取の議事録で本人の言い分を記録しておきましょう。

後の裁判での証言で発言に矛盾があれば、指摘できます。

損害賠償請求の準備

次は損害賠償請求の準備に入ります。

この段階では、収集した証拠をもとに具体的な請求金額や法的に有効な主張を構築します。

まず、業務上横領による損失を算定しましょう。

この損失には不正に流用された金銭や物品の価値、間接的な損害も含まれます。

間接的な障害とは、横領行為によって生じた信用失墜や取引機会の喪失のことです。

また、請求の根拠となる法的理論を明確にすることも重要です。

不法行為責任や債務不履行責任など、適切な法的根拠を選択し、それにもとづいて主張を組み立てます。

この段階では、弁護士との緊密な連携が不可欠です。

法的な専門知識を活用し証拠と主張を結びつけることで、説得力のある請求内容を作成することができます。

内容証明郵便による損害賠償の請求

準備が整ったら、内容証明郵便で損害賠償請書を送りましよう。

この手続きは、正式に損害賠償を要求するものであり、訴訟前の最後の交渉の機会でもあります。

損害賠償請求書には、横領の事実被害額賠償請求の内容を明確に記載します。

また、支払いの期限や応じない場合の法的措置についても明記します。

この段階で自主的に賠償に応じる可能性もあります。

その場合は、民事訴訟を回避でき、早期の解決が図れます。

ただし、内容証明郵便の作成と送付には法的な知識が必要です。

不適切な表現や誤った請求は、後の訴訟に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため、弁護士の助言を得ながら進めるようにしましょう。

民事訴訟の提起

内容証明による損害賠償請求に応じない場合は、民事訴訟を提起する段階に進みます。

訴訟には、まず訴状の作成が必要です。

訴状には、請求の趣旨、請求の原因、その根拠となる事実と証拠を添付します。

また、被告(横領を行なった者)の住所氏名の記載や、裁判所の管轄の確認も重要です。

訴状が完成したら、管轄の裁判所に提出し、訴訟費用の納付しましょう。

訴状が受理されると、裁判所から被告に訴状の副本が送達され、正式に訴訟が開始されます。

訴状の作成には法的な専門知識が不可欠です。

訴状の作成や提出手続きの誤りは、訴訟の進行に大きな影響を与えますので、そのため、弁護士に依頼して作成するようにしましょう。

裁判所での審理

裁判所で双方の主張が慎重に検討され、最終的な判断が下されます。

審理では、まず原告(被害者側)が横領の事実と損害の内容を主張し、証拠を提示します。

これに対して被告(横領を行なった者)が反論や弁明を行います。

裁判所は、これらの主張や証拠を慎重に検討します。

必要に応じて証人尋問や専門家の意見聴取も行なわれ、これらを通じて、事実関係の確認や損害額の算定が進められます。

裁判所が和解を勧告することもあり、双方が合意できれば訴訟を終結させることができます。

最終的に、裁判所が証拠や主張を総合的に判断し、判決を下します。

判決では、横領の事実の認定と、賠償額の決定が行なわれます。

探偵の行なう業務上横領の調査

探偵による業務上横領の調査は、証拠収集と事実確認において有効な方法の1つです。

調査スキルと経験を持つ探偵は、通常の社内調査では発見が困難な証拠を収集し、横領の全容を明らかにできます。

探偵の調査には、尾行や張り込み、関係者へのヒアリングなどが含まれます。

これらの方法を通じて、行動パターンやのお金の流れなど業務上横領の証拠を収集します。

特に有効なのは、対象者への尾行や張り込みです。

頻繁に訪れる場所や接触する人物を特定すれば、横領に関与した可能性のある外部の協力者を発見することもあります。

また、探偵はフォレンジック調査など高度なテクノロジーを駆使して電子データの解析も行います。

フォレンジック調査とは、デジタル端末から法的証拠になる情報を抽出する方法です。

削除されたメールの復元や、隠蔽された金融取引の追跡など、発見が難しい証拠を収集することができます。

また、先に述べたように、業務上横領の証拠収集を行なう際にも、プライバシーを侵害した違法な手段での証拠収集は避ける必要があります。

その点を、探偵は理解しており違法な調査をして裁判で不利になることもありません。

探偵による調査は、業務上横領の事実を明確に立証し、後の民事訴訟や刑事告訴の強力な基盤となります。

証拠は隠滅される可能性が高いです。

証拠収集に困った場合は、早めに探偵に相談しましょう。

料金事例

難易度:

¥264,000(税込)〜

*調査員人数、調査範囲などにより金額が変動致します。

*調査時にかかる諸経費(交通費など)は別途、調査終了後に請求させて頂きます。

 

難易度:★★

¥495,000(税込)〜

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難易度:★★★

¥715,000(税込)〜

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無料相談窓口

適切な手順を踏み民事訴訟の手続きができていなかったり、証拠収集が十分にできていないと、裁判で不利な判決が出ることも考えられます。

業務上横領で民事訴訟を起こす際には、立証できる証拠と適切な手順を踏むことが重要です。

もし、証拠収集に不安がある場合は弊社にご連絡ください。

ご提供いただいた情報をもとに、関係各所への聞き込み調査、尾行や張り込みなどの行動調査、素行調査、身辺調査、潜入調査などあらゆる調査を組み合わせ、証拠の収集を行ないます。

調査を進める上で、必要な証拠や情報がございましたら、遠慮なくお申し付けください。

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