調査ファイル
韓国の企業調査|取引先の実態確認と現地法人の社員の不正調査
韓国の取引先が説明どおりに事業を行っているか、現地法人の社員が取引先と通じていないかは、日本の本社に届く資料や報告だけでは分かりません。
取引先の事務所や工場が実際に稼働しているか、社員が勤務の後に取引先の誰と会っているかは、現地で確認する必要があります。
確認しないままでいると、実態のない会社に代金を払い続けたり、社員の不正による損害が広がったりするおそれがあります。
探偵が現地で事業の実態や、社員と取引先の関係を調査すれば、取引の継続や社員の処分を、確認した事実に基づいて判断できます。
本記事では、韓国の企業調査について、取引先について現地で調査する事項、韓国の法律で罪になる社員の不正、社員を処分する際に守る手続きが分かります。
目次
韓国の取引先・合弁相手の確認

韓国の会社と取引や合弁を始める前には、相手の会社が説明どおりに事業を行っているかが、判断の前提となります。
相手から受け取る会社案内や決算書の内容が事実かどうかは、相手の事業所や関係者に当たらなければ判断できません。
ここでは、現地で調査する事項と、書類で確認できる事項を確認できます。
現地で調査する事項
取引先や合弁相手について、探偵が現地で調査するのは、主に次の事項です。
- 本店や事業所に、事務所や倉庫、工場があり、人や車両が出入りしているか
- 代表理事のほかに、経営や取引の判断を左右している人物がいないか
- 同業者や取引関係者から見た支払いの状況や納期の守り方、訴訟の有無
人の出入りや車両の動きを、日と時間帯を変えて確認すれば、相手が説明した事業の規模と合っているかを判断できます。
探偵は、経営に関わる人物の経歴や取引関係も調べ、確認した内容を報告します。
事務所の住所だけを置いている会社の見分け方は、バーチャルオフィスの会社とフロント企業の違いの記事でも確認できます。
書類で確認できる事項
韓国の株式会社の登記事項証明書は誰でも請求でき、目的や商号、本店の所在地、資本金、理事・監事の氏名、代表理事の氏名と住所が記載されています。
ただし、株主は登記事項に含まれておらず、会社を実質的に支配している人物(実質的所有者)の確認も、特定金融取引情報法では金融機関の義務とされ、同法には、取引を検討する企業がその結果を知る規定はありません。
上場会社のほか、資産または売上高が500億ウォン以上の会社や、資産120億ウォン・負債70億ウォン・売上高100億ウォン・従業員100人のうち2つ以上に当たる会社は外部の監査を受け、その監査報告書は金融監督院の電子公示システム(DART)で誰でも閲覧できます。
DARTで見つからない会社は、財務の状況を、相手から受け取る資料と現地での調査で確認することになります。
引用元:韓国国家法令情報センター|商業登記法第15条、商法第317条第2項、特定金融取引情報の報告及び利用等に関する法律第5条の2、株式会社等の外部監査に関する法律第4条、第23条、金融監督院|電子公示システム(DART)
現地法人の社員の不正と調査の決まり

現地法人の購買や営業を任された社員が、取引先と結びついたり、会社の技術や営業の情報を持ち出したりして、会社に損害を与えることがあります。
ここでは、韓国で罪になる社員の不正と、退職する社員による持ち出し、社員を調べる際に守る個人情報保護法の決まりを確認できます。
韓国で罪になる社員の不正
取引先から不正な依頼を受けて金品を受け取った社員は、韓国の刑法357条の背任収財罪に当たり、5年以下の懲役または1千万ウォン以下の罰金の対象となります。
金品を渡した取引先の側も、2年以下の懲役または500万ウォン以下の罰金の対象です。
社員と取引先の社外での関係は、帳簿や社内の記録には残らないことがあります。
探偵は社員の社外での行動を調査し、誰と、どこで、どのくらいの頻度で会っているかを確認します。
社員と取引先の癒着を立証する証拠については、ビジネスにおける癒着の記事でも確認できます。
引用元:韓国国家法令情報センター|刑法第357条
社員・退職者による技術・営業秘密の持ち出し
韓国警察庁の集計では、2025年に技術流出の事件として検察に送致した179件のうち148件が、在職中の社員や退職者を含む、被害企業の役職員など内部の人物によるものでした。
秘密として管理されている営業秘密を、不正な利益を得る目的や会社に損害を与える目的で持ち出したり、返還を求められても持ち続けたりした者は、韓国の不正競争防止法により、10年以下の懲役または5億ウォン以下の罰金の対象となります。
外国で使用されることを知りながら行った場合は、15年以下の懲役または15億ウォン以下の罰金(利得の額によってはそれ以上)が科されます。
退職時に資料の返還を書面で求めておけば、返還に応じずに持ち続けた事実を示す材料となります。
競合の会社への転職や同業の会社の設立を制限する約定(競業禁止)について、韓国の大法院は、保護すべき会社の利益、退職前の地位、制限の期間・地域・職種、代償の有無などを総合して判断しており、制限が行き過ぎた約定は無効とされます。
探偵は、退職する社員の転職先や設立した会社、退職前の競合の関係者との接触を調査し、約定に照らして判断するための事実を報告します。
引用元:韓国国家法令情報センター|不正競争防止及び営業秘密保護に関する法律第18条第1項、大法院2010年3月11日判決(2009다82244)、韓国政策ブリーフィング|警察庁「2025年 技術流出犯罪取締り結果」(2026年1月20日)
社員を調べる際に守る個人情報保護法の決まり
韓国の個人情報保護法では、本人の同意がない場合でも、会社の正当な利益のために必要で、その利益が本人の権利より明らかに優先し、その利益と相当の関連があり、合理的な範囲を超えないときは、個人情報の収集が認められています。
一方で、偽りや不正な手段で個人情報を取得した者は、3年以下の懲役または3千万ウォン以下の罰金の対象となります。
このほか、社員を調べる際には次の決まりがあります。
- 事業場の中に社員を監視する設備を設けることは、労使協議会で協議する事項とされている(常時30人以上の事業場には労使協議会の設置義務がある)
- 調査で得た社員の個人情報を日本の本社へ送る場合は、国外への移転の決まりに従う必要がある
探偵は、いつ、どこで、どのような方法で確認したかを報告書に記録するため、処分の手続きで集め方を問われた際に、その記録を示せます。
引用元:韓国国家法令情報センター|個人情報保護法第15条第1項第6号、第28条の8、第72条第2号、勤労者参与及び協力増進に関する法律第4条、第20条第1項
社員を処分する前に押さえる勤労基準法の決まり

不正の事実を確認した後、社員を処分する際は、韓国の勤労基準法の決まりに沿って進める必要があります。
ここで取り上げる規定は、常時5人以上の労働者を使用する事業場に適用されるもので、4人以下の事業場では適用される規定が異なるため、処分の前に確認が必要です。
ここでは、処分に必要な正当な理由と、解雇の通知、社員が不服を申し立てる期間を確認できます。
解雇・懲戒に必要な正当な理由
勤労基準法23条は、正当な理由なく、労働者を解雇、休職、停職、転職、減給その他の懲罰にできないと定めています。
社員がいつ、どこで、誰と会っていたかを記録した調査報告書は、処分の正当な理由を示す材料となります。
解雇の書面通知と3か月以内の救済申請
解雇をするには、その理由と時期を書面で通知しなければならず、書面で通知しなかった解雇は効力がありません。
解雇や停職、減給などを受けた社員は、その日から3か月以内に、労働委員会へ救済を申し立てることができます。
社員が救済を申し立てた場合、会社は労働委員会で処分の理由を説明することになります。
引用元:韓国国家法令情報センター|勤労基準法第11条、第23条第1項、第27条、第28条
韓国調査の流れと費用
取引先の確認や現地法人の不正の調査では、費用の見通しを立てたうえで、社内の決裁を得る必要があります。
韓国での調査は、現地で調査を行える提携先と連携し、調査の目的に応じて方法を決めます。
ここでは、ご依頼から報告までの手順と、参考料金を確認できます。
ご依頼から報告書の提出まで
最初に、調査の対象となる取引先や社員、確認したい事項、不正が疑われる場合はその経緯と時期など、判明している範囲の事実をお伺いします。
- ご相談(電話・メール・LINE)
- ヒアリングとお見積り(無料)
- ご契約(調査目的・期間・費用・報告方法を書面で確認)
- 予備調査と本調査
- 調査報告書の提出
ご相談と調査結果のご説明は日本語で行い、現地との連絡や調整をご依頼者が行う必要はありません。
詳しい手順は調査の流れで確認できます。
海外バックグラウンドチェックの参考料金
取引先などの法人・企業を対象とする調査と、社員などの個人を対象とする調査の参考料金は、次のとおりです。
- 法人・企業が対象:難易度★ 550,000円(税込)〜、★★ 825,000円(税込)〜、★★★ 1,650,000円(税込)〜
- 個人が対象:難易度★ 330,000円(税込)〜、★★ 550,000円(税込)〜、★★★ 770,000円(税込)〜
費用は、対象の数、調査の難易度、範囲と深さ、事前に分かっている情報の量によって変わります。
調べたい会社や人物と、知りたい情報をはっきりさせて調査範囲を限定すれば、無駄な費用を避けられます。
参考料金は海外バックグラウンドチェックのページにも掲載しています。
韓国の企業調査でよくある質問
監査報告書が公開されていない小さな会社も調べられますか?
はい、調べられます。
現地で事業所の稼働状況や経営者の経歴、業界での評判を調べます。
調査結果を、日本の本社で使ってもよいですか?
はい、お使いいただけます。
報告書に含まれる社員の個人情報を日本の本社へ送る際は、前の章で触れた国外移転の決まりに従います。
韓国語の資料がなくても依頼できますか?
はい、ご依頼いただけます。
相手の会社名や社員の名前など、日本語で分かっている情報からご相談いただけます。
韓国の企業調査なら、ご相談ください
韓国の取引先が説明どおりに事業を行っているか、誰が経営を左右しているかは、現地で事業所や関係者に当たって確認する必要があります。
取引先を検討するときは、登記事項証明書とDARTへの掲載の有無を確認すれば、書類で分かることと、現地で確認する事項を分けられます。
現地法人の社員の不正や、退職する社員による持ち出しが疑われる場合は、勤労基準法に沿って正当な理由を示せるよう、処分の前に事実を確認しておくことが求められます。
当社は、現地での聞き取りや行動の確認を中心に調査し、取引の継続や社員の処分を判断する材料として、報告書にまとめてお渡しします。
取引先や社員の名前と、判明している事実だけでもご相談いただけます。
24時間受付のフリーダイヤル0120-862-506でも、ご相談をお受けしています。
ご相談とご依頼までの流れ
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まずはフリーダイヤル・お問い合わせメールフォーム・LINEよりお問い合わせ下さい。問題の概要や状況をお聞き致します。
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無料面談にて、電話やメール、LINEにて無料相談頂いた内容の詳細をお聞きし、お手伝い出来る調査やサポートをご提案致します。その際、お見積りをご提示致します。
お見積り内容には、調査期間・調査員数・調査方法・調査報告書の作成費などが含まれています。 -
お見積り金額・調査内容に十分ご納得頂けた場合、委任契約のお手続きに入ります。下記書面に署名捺印をして頂き、契約完了となります。書面には、調査目的・期間・費用の詳細・調査結果の報告方法・個人情報の取り扱いなどが記載されています。
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契約書面を基に予備調査、本調査の順に調査を実施します。その際、随時途中経過をご報告致します。追加調査が必要な場合は、都度ご相談下さい。
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全ての調査終了後、書面もしくはデータにて調査報告書を提出致します。必要に応じて各種専門家のご紹介やアドバイスなどのアフターサービスも行なっております。
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