調査ファイル
業務上横領の証拠がない時の対処法|認めない社員への対応も解説

帳簿の数字が合わない。

在庫が少しずつ減っている。

特定の社員の周辺だけ、どうにも説明のつかないお金の動きがある。

そう感じていても、決定的な証拠がないまま日々の業務が過ぎていく。

この状態がいちばん危険です。

証拠がないまま本人を問い詰めると、多くの場合、会社側が不利になります。

記録を消され、口裏を合わせられ、最悪の場合は不当解雇として逆に訴えられます。

この記事では、業務上横領を疑いながら証拠を持っていない企業が、何から手をつければいいのかを解説します。

証拠がないまま処分に踏み切ったときのリスク、手口ごとの証拠の集め方、そして従業員が横領を認めない場合の進め方まで、順番に整理しました。

法人興信所(FAM Investigation)は、企業の社内不正調査を専門とする法人向けの調査機関です。

某不動産企業の専属調査部門から発足し、これまで多くの企業の不正調査に携わってきました。

「社内で横領が疑われるが、証拠がなく動けない方へ」 状況を伺うだけでも、次に何をすべきかが整理できます。

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業務上横領の証拠がないとき、会社が最初にやるべきこと

結論から言えば、証拠がない段階でやるべきことは「本人に確かめること」ではなく「証拠が消えない状態を作ること」です。

疑いを持った経営者や管理職は、まず本人に事情を聞こうとします。

気持ちとしては自然です。

ただ、この順番だと会社はほぼ確実に不利になります。

ここでは、疑いを持った直後にやるべき3つを解説します。

まず動かない。証拠隠滅を防ぐことが最優先

横領を疑った時点で、証拠はまだ社内に残っています。

伝票、レジの処理履歴、入退室記録、メールの送受信履歴。

これらは日常業務のなかで自然に蓄積されたものです。

ところが、社内で「調べているらしい」という空気が漏れた瞬間に、状況が変わります。

本人が最初にやるのは、逃げることではなく記録を整えることです。

不足分を一時的に補填する。

伝票を差し替える。

協力者と説明をすり合わせる。

こうなると、残っていたはずの証拠は「正常な記録」に化けてしまいます。

噂話のレベルでも社内に広がれば、それだけで調査は難しくなります。

疑いを共有する範囲は、経営層と一部の管理職に限定してください。

本人への追及は最後にする

事情聴取は、証拠が揃ってから行うものです。

順番を逆にすると、二重の損失が出ます。

ひとつは、先ほど述べた証拠隠滅です。

もうひとつは、聴取そのものが会社の弱点になることです。

証拠のないまま長時間問い詰めれば、後から「パワハラだった」「自白を強要された」と主張されます。

そうなると、仮に横領が事実でも、自白の証拠価値は大きく下がります。

本人が否認できない材料を先に揃える。これが事情聴取を成立させる唯一の条件です。

発覚直後に確保しておく記録

本人に気づかれずにできることは、意外と多く残っています。

疑いを持った時点で、次の記録を静かに保全してください。

  • 会計帳簿・仕訳データ(改ざん前の状態でバックアップを取る)
  • 伝票、領収書、請求書の原本
  • レジの処理履歴、返品・値引き・取消の記録
  • 防犯カメラの映像(上書きされる前に別媒体へ複製する)
  • 入退室記録、勤怠データ
  • 業務用PCのアクセスログ、メールの送受信履歴
  • 在庫データと実棚卸の差異が分かる資料

特に注意したいのが防犯カメラです。

多くの機種は1〜4週間で自動的に上書きされるため、気づいたときには消えています。

疑いを持った当日中に、該当期間の映像を別媒体へ書き出しておいてください。

この作業は、通常のバックアップ業務として行えば不自然に見えません。

証拠がないまま処分すると、会社が負う4つのリスク

証拠がないまま処分すると会社が負う4つのリスク

証拠が足りないまま処分に踏み切ると、会社側が責任を問われる立場に回ります。

「明らかに怪しいのだから、まず辞めさせたい」という判断が、結果的に会社の損害を大きくします。

証拠不足のまま動いた会社が直面するのは、横領の被害に加えて、さらに4つの損失です。

ここでは、その4つを具体的に見ていきます。

懲戒解雇が無効になる

懲戒解雇は、労働契約法により客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が求められます。

横領の事実を裏付ける客観的証拠がなければ、この要件を満たしません。

解雇が無効と判断されると、会社は争っていた期間の賃金を遡って支払うことになります。

争いが長引けば、その総額は横領された金額を上回ることもあります。

さらに従業員としての地位が復活するため、その社員を職場に戻さなければなりません。

解雇の条件については社員を解雇できる条件とは?法人向け不正調査を解説でも詳しく扱っています。

損害賠償請求で敗訴する

横領された金銭を取り戻すには、民事訴訟で損害賠償を請求します。

このとき立証責任を負うのは、請求する側である会社です。

「本人が怪しい」という心証だけでは、一円も回収できません。

被害額がいくらなのかを、資料で示す必要があります。

一度敗訴すれば、後から証拠を見つけても同じ請求はできません。

裁判で争う場合の流れは横領の民事訴訟について解説した記事にまとめています。

刑事告訴が受理されない

警察に相談しても、その場で捜査が始まるわけではありません。

業務上横領は会社内部の金銭管理が絡むため、警察は「まず社内で事実関係を整理してください」という対応を取りがちです。

告訴状を持ち込んでも、被害額や犯行日時が特定できていなければ受理は難しくなります。

つまり刑事手続きに乗せるためにも、先に会社側で証拠を固める必要があります。

告訴の準備については横領の刑事告訴に関する記事を参考にしてください。

逆に会社が訴えられる

見落とされがちですが、実務でいちばん多いのがこの逆転です。

証拠のない追及は、会社側の加害行為として扱われます。

  • 密室で長時間問い詰めた → パワーハラスメント
  • 退職届を書くまで帰さなかった → 退職強要
  • 社内に疑いを広めた → 名誉毀損
  • 証拠なく解雇した → 不当解雇

横領の被害者だったはずの会社が、いつのまにか被告の側に立たされます。

証拠を固めてから動くことは、加害者を罰するためだけでなく、会社自身を守るための手順でもあります。

業務上横領の立証が難しい理由

業務上横領の立証が難しい4つの理由

業務上横領とは、業務上預かっている他人の金銭や物品を、自分のものとして使い込む行為です。

刑法253条に定められ、法定刑は10年以下の拘禁刑です。

業務と無関係に成立する単純横領罪の5年と比べて、倍の重さが設定されています。

これだけ重い罪でありながら、実際に立証まで到達する事件はごく一部にとどまります。

東京商工リサーチの調査によれば、2025年に「不適切な会計・経理」を開示した上場企業は43社・49件で、このうち役職員による着服横領は13件でした。

出典:東京商工リサーチ「2025年上場企業の「不適切会計」開示43社・49件」(2026年2月5日発表)

監査体制が整った上場企業でさえ、公表に至るのは年間十数件です。

社内調査で発覚しないまま続いている事案が、その裏側に相当数あると考えるのが自然でしょう。

なぜここまで見つけにくいのか。

理由は4つあります。

「故意」まで立証しなければならない

お金が減っている事実を示すだけでは足りません。

本人が「自分のものにする意思」を持っていたことまで示す必要があります。

ここが最大の壁です。

疑われた社員は、まず「経理のミスです」「一時的に立て替えていただけです」と説明します。

この説明を崩すには、私的な使途に流れた事実を押さえなければなりません。

金額の不一致だけでは、故意の証明にはなりません。

帳簿上は正常に見える手口が多い

横領を長く続けられる人ほど、帳簿を破綻させません。

架空の取引先を作り、正規の発注として処理する。

返品や値引きの処理で、レジの現金と記録を合わせる。

数字が合っているからこそ、監査でも税理士のチェックでも引っかかりません。

書類の上では、どこにも不正がないように見えます。

不自然さが出るのは、書類ではなく本人の生活や交友関係のほうです。

架空請求や水増しの手口は水増し請求にどう対処する?該当する罪と不正の見抜き方でも解説しています。

会社に強制的な調査権限はない

警察には令状に基づく捜索や差押えの権限があります。

会社にはありません。

本人の個人口座を勝手に調べることも、自宅を捜索することもできません。

私物のスマートフォンを無断で見れば、それ自体が違法行為になります。

つまり会社が自力で触れられる範囲は、業務上の記録に限られます。

その外側で何が起きているかは、適法な手段を使って外から確認するしかありません。

動くほど証拠が消えていく

社内調査には構造的な弱点があります。

調べる側も調べられる側も、同じ職場にいることです。

経理に資料を請求すれば、その依頼自体が本人に伝わります。

上司が急に取引先へ確認を入れれば、不自然さは隠せません。

社内で調べようとする動き自体が、相手に準備の時間を与えてしまいます。

不正が起きる構造そのものについては不正のトライアングルを解説した記事もあわせてご覧ください。

手口別・証拠の集め方

手口別に社内で確認できる記録と決め手になる事実を整理した比較表

横領の手口によって、残る記録は変わります。

どの手口を疑うかを先に絞り込むと、確認すべき資料が一気に限定できます。

ここでは代表的な4つの手口について、押さえるべき証拠を整理します。

現金やレジからの着服

小売店や飲食店で最も多い手口です。

売上金を抜き、レジ上のつじつまは返品処理や取消処理で合わせます。

確認すべきは次の記録です。

  • レジの取消・返品・値引き処理の履歴(特定の担当者に偏っていないか)
  • レジ締め時の現金過不足の記録
  • 該当時間帯の防犯カメラ映像
  • シフト表と現金過不足の突き合わせ

特定の担当者のシフトの日だけ現金が合わない、という相関が見えれば、そこが起点になります。

ただし相関だけでは故意の立証には届きません。

映像で行為そのものを捉えるまでが必要です。

経費の私的流用・架空請求

経理や営業の担当者に多い手口です。

私的な支出を業務経費として申請したり、実体のない取引先に発注をかけたりします。

  • 領収書の発行元、日付、金額の不自然さ
  • 同一取引先への発注が特定の担当者に集中していないか
  • 取引先の実在確認(登記、所在地、事業実態)
  • 相見積もりを取らずに決裁された案件

架空取引の場合、書類は完璧に見えても、取引先の実体を確認した瞬間に崩れます。

登記だけが存在し、事業実態のないペーパーカンパニーであるケースは少なくありません。

商品や在庫の持ち出し

在庫のある業種で起きる手口です。

商品や資材を持ち出し、外部に転売します。

  • 棚卸の差異が出た時期と担当者の記録
  • 入退室記録(深夜や休日の不自然な入館がないか)
  • 倉庫や搬出口の防犯カメラ映像
  • 社用車の走行記録

在庫の減少は帳簿に残りますが、それが誰の手によるものかは社内記録だけでは特定できません。

持ち出した先で何が行われているかは、社外での行動を確認して初めて分かります。

口座への振込・架空取引

決裁権限を持つ立場の人物による手口です。

会社の口座から、自分や家族、関係する法人の口座へ資金を移します。

  • 振込先口座の名義と、取引先台帳との照合
  • 決裁記録と実際の振込実行者の突き合わせ
  • 反復して同じ口座に振り込まれている履歴
  • その口座の名義人と対象者の関係

被害額が大きくなりやすい一方、資金の流れが記録に残るため立証には結びつきやすい手口です。

自社だけで集められる証拠の限界

ここまで挙げた記録は、いずれも社内で確認できるものです。

しかし社内資料だけで揃うのは「不自然な動きがある」という状況証拠にとどまります。

故意を立証する決め手になるのは、多くの場合、社外での事実です。

  • 持ち出した商品を、どの業者に売却しているのか
  • 架空の取引先が、実際には存在しない会社ではないか
  • 横領した資金が、どこに流れているのか
  • 社内に協力者がいるのか、外部に共犯者がいるのか

これらは社内の記録をいくら調べても出てきません。

そして会社が自力で尾行や張り込みを行えば、探偵業法に抵触する恐れがあります。

社内で調べられるところまで調べた、けれど決め手がない。

この段階でご相談いただくのが、最も動きやすいタイミングです。

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従業員が横領を認めない場合の対応

従業員が横領を認めない場合の進め方の4ステップ

証拠を揃えて事情聴取に臨んでも、素直に認める人はほとんどいません。

否認されることを前提に、その先の手順まで決めてから聴取に入るのが実務です。

ここでは、聴取の準備から否認された後の選択肢までを順番に解説します。

事情聴取の前に決めておくこと

聴取は一度きりの勝負になります。

一度否認されると、二度目以降は本人も弁護士を立てて臨んできます。

事前に決めておくべきことは次の4点です。

  • 誰が同席するか(最低2名。記録係を分ける)
  • どの証拠を、どの順番で示すか
  • どこまで認めさせれば目的達成とするか
  • 否認された場合、その場で何を提出させるか

証拠は最初に全部見せず、本人の説明を聞いてから一つずつ出すほうが効果的です。

先に説明させることで、後から出した証拠との矛盾が記録に残ります。

聴取の内容は必ず書面に残し、本人の署名を得てください。

認めないときこそ「弁明書・議事録」を残す

否認された時点で、多くの会社は書面を取らずに聴取を終えてしまいます。

これは大きな損失です。

否認の内容こそ、後から本人を追い詰める材料になります。

その場で本人に弁明書を書かせ、署名・押印を得てください。

議事録には、示した証拠と本人の回答を時系列で記録します。

なぜ有効かというと、後日の警察の取り調べや裁判で、供述の食い違いが浮き彫りになるからです。

「その日は出社していない」と書いた人物が入退室記録に残っていれば、その一点で説明は崩れます。

本人が認めた場合は、支払誓約書に署名・押印を得ます。

これは返済の約束であると同時に、横領の事実と金額を認めた証拠にもなります。

自白の強要が招くリスク

認めないからといって、圧力をかけてはいけません。

長時間の拘束、複数人での威圧、退職届を書くまで帰さないといった対応は、すべて会社側の違法行為になります。

強要して得た自白は、証拠として使えなくなります。

それどころか、会社が損害賠償を請求される側に回ります。

聴取は1回あたり1〜2時間を上限とし、本人が退席を求めたら止めてください。

聴取に臨む前に、弁護士に手順を確認しておくことをおすすめします。

認めないまま進める場合の選択肢

本人が最後まで否認しても、会社が取れる手段は残っています。

  • 証拠を補強したうえで、あらためて刑事告訴を検討する
  • 民事訴訟で損害賠償を請求する(本人の自白がなくても、客観的証拠で立証できる)
  • 懲戒解雇ではなく、普通解雇や合意退職を選ぶ
  • 身元保証人に対して責任を追及する

自白がなくても、客観的証拠が揃っていれば処分も回収も可能です。

逆にいえば、否認されて手詰まりになるのは、証拠が足りていないときだけです。

証拠不十分のまま進める場合の考え方は横領の証拠不十分についての記事でも扱っています。

探偵興信所による業務上横領の調査

業務上横領への対応における調査会社と弁護士の役割分担

社内調査で行き詰まる理由は、能力不足ではありません。

社内の人間には、社外での事実を確認する手段がないからです。

法人興信所(FAM Investigation)は、この社外部分を引き受ける調査機関です。

ここでは、調査でわかること、依頼から報告までの流れ、費用の考え方を解説します。

調査でわかること

弊社が業務上横領の疑いに対して実施する調査は次のとおりです。

  • 横領が実際に行われているかの確認と、その証拠収集
  • 手口を特定する調査
  • 横領された金銭や物品の使途・流通先の調査
  • 社内外に協力者がいるかどうかの調査
  • 被害が他部署にも及んでいないかの調査
  • 就業時間外の行動調査
  • 対象者のバックグラウンド調査

収集する証拠は、後の刑事告訴や損害賠償請求で使えることを前提に組み立てます。

調査報告書として提出するため、社内資料と組み合わせて弁護士に引き継げます。

対応できる調査項目は法人向け調査サービスのページにまとめています。

相談から報告までの流れ

最初の相談は無料です。

匿名のままでも構いません。

  1. 相談:現状と、社内で分かっている範囲を伺います
  2. 打ち合わせ:調査の目的・範囲・方法・期間・料金を決めます
  3. 契約:内容に納得いただいてから契約します
  4. 調査:契約後に着手します
  5. 報告:調査報告書を提出し、その後の対応をご相談します

目的と範囲を決めずに着手することはありません。

「何を証明できれば会社として動けるのか」を最初に定義します。

詳しい手順は探偵調査の利用手順をご覧ください。

調査費用の目安

不正調査のプランは165,000円(税込)からです。

料金は調査員の人数、調査範囲、期間によって変わります。

調査時にかかる交通費などの諸経費は、調査終了後に別途ご請求します。

料金体系は2つあります。

  • 固定料金制:事前に決めた調査内容に応じた一定の料金
  • 時間制:調査に要した時間と経費に応じて決まる料金

見積りは打ち合わせの段階で提示するため、想定外の費用が後から発生することはありません。

プランの詳細は調査料金の比較と調査プランで確認できます。

弁護士と調査会社の役割分担

横領事案では、弁護士と調査会社の両方が関わります。

役割が違うため、どちらか一方では完結しません。

調査会社 弁護士
主な役割 事実の確認と証拠の収集 法的手続きの遂行
できること 行動調査、証拠収集、実態確認、報告書の作成 事情聴取の設計、懲戒処分の助言、告訴、訴訟代理
関わる時期 証拠が足りない段階 証拠が揃った後の手続き

弁護士に相談しても「まず証拠を集めてください」と言われるのは、証拠収集が弁護士の業務範囲ではないからです。

その証拠を集める部分が、調査会社の担当領域にあたります。

弊社では調査報告書の提出後、顧問弁護士との連携が必要な場合のご相談にも対応しています。

継続的な体制づくりについてはリスクマネジメントのページをご覧ください。

【調査事例】銅線の横流しを突き止めた事例

実際に弊社が扱った事例を紹介します。

社内資料だけでは犯人を特定できなかった案件が、社外での行動調査で決着した典型例です。

依頼企業が特定されないよう、内容の一部を変更しています。

相談の背景

ある電気工事会社で、毎月の棚卸のたびに銅線の在庫が合わない状態が続いていました。

帳簿上の数量と実棚卸の差が、少しずつ広がっていきます。

社長は従業員の誰かが横流ししていると考えましたが、確証がありませんでした。

社内で聞き取りをすれば犯人に伝わり、証拠を消される。その懸念から弊社に相談が入りました。

調査でわかったこと

調査の結果、次の事実が判明しました。

  • 従業員Yが、人のいない深夜に銅線を持ち出していた
  • 持ち出した銅線を、外部の業者へ売却していた

在庫が減っている事実は社内資料でも分かりますが、売却先までは社内では追えません。

弊社は行為と売却の両方を押さえ、法的手続きに使える形で証拠を整理して提出しました。

会社が取った措置と再発防止

調査結果をもとに、会社は次の対応を取りました。

  • 当該従業員を解雇し、刑事告訴した
  • 社内のセキュリティを強化し、入退室が記録される仕組みを導入した
  • 従業員向けの倫理・コンプライアンス研修を定期実施することにした

調査は犯人を特定して終わりではなく、同じことが起きない体制づくりまでつながります。

他の業種での対応事例は業界別利用事例でご覧いただけます。

よくある質問

横領の調査について、企業のご担当者から多く寄せられる質問をまとめました。

証拠が何もない段階でも相談できますか?

できます。

むしろ、証拠がない段階でのご相談が最も多いです。

「在庫が合わない」「特定の社員の周辺だけ数字が不自然」といった違和感の段階で構いません。

現状を伺ったうえで、社内で確保しておくべき記録と、調査で確認すべき範囲を整理します。

調査していることが社員に知られませんか?

知られないよう調査を設計します。

社内での聞き取りを前提とせず、社外での行動確認を中心に組み立てるためです。

依頼の事実そのものも秘密厳守で扱います。

社内で誰に情報を共有するかについても、打ち合わせの段階でご相談ください。

調査にはどれくらいの期間がかかりますか?

手口と対象範囲によって変わります。

行動調査が中心であれば数日単位、資金の流れや取引先の実態確認を含む場合はさらに時間を要します。

打ち合わせの段階で調査期間を決めてから着手するため、期間が青天井に延びることはありません。

調査費用はいくらからですか?

不正調査は165,000円(税込)からです。

調査員の人数、範囲、期間によって金額が変わります。

打ち合わせの段階で見積りを提示し、内容にご納得いただいてから契約します。

支払い方法は銀行振込のほか、各種クレジットカードにも対応しています。

集めた証拠は裁判で使えますか?

使えることを前提に収集します。

弊社は探偵業法に基づく届出を行った事業者として、適法な手段のみで調査を行います。

違法に取得した証拠は裁判で採用されないため、収集方法そのものが証拠の価値を左右します。

調査報告書は、弁護士への引き継ぎや告訴の資料として使える形式で作成します。

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まとめ

業務上横領の疑いを持ったとき、会社の勝敗を分けるのは動く順番です。

証拠を固める前に本人を追及すると、証拠は消え、会社が訴えられる側に回ります。

最後に、この記事の要点を振り返ります。

  • 疑いを持ったら、まず証拠が消えない状態を作る。本人への追及は最後にする
  • 防犯カメラは1〜4週間で上書きされるため、当日中に別媒体へ書き出す
  • 証拠不足のまま処分すると、解雇無効・敗訴・告訴不受理・逆提訴の4つのリスクを負う
  • 立証には金額の不一致だけでなく「故意」の証明が必要になる
  • 社内資料で分かるのは状況証拠まで。決め手は社外での事実にある
  • 否認されても、客観的証拠が揃っていれば処分も回収もできる

社内で調べられるところまで調べた。

けれど決め手がない。

その段階でご相談いただければ、何を証明すれば会社として動けるのかを一緒に整理できます。

24時間受付のフリーダイヤル0120-862-506まで、お気軽にお電話ください。

今すぐ無料で相談する(匿名可・秘密厳守・しつこい営業はありません)

この記事を書いた人
FAM
INVESTIGATION
代表取締役

山内 和也

株式会社FAM Investigation 代表取締役

東京都公安委員会 届出探偵業者 第30210283号

2004年より調査業界に従事し、20年以上にわたり国内外の調査現場に携わる。累計調査件数は3,000件以上。2022年に法人部門の専門窓口を開設し、企業からの調査相談に対応している。

海外はアジア12か国・北米・欧州・南米に調査エリアを持ち、ベトナムとタイに自社拠点を構える。信用調査、トラブル調査、所在確認、行動調査など、国内で完結しない案件にも独自のネットワークで対応する。

世界探偵協会(World Association of Detectives)、国際調査員協議会(Council of International Investigators)加盟。

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